Triage Tag(トリアージ タグ)氏の18禁コミックス「世界中がアイ・ラブ・ユー」感想です。
今回はちょっと趣向を変えて他サイト様レビューを比較しながらレビューしてみます。
キャッチコピーは
「ラヴ&エロスの世界旅行へ連れていってア・ゲ・ル♥」との事で、最初は恋人同士のラブラブHオンリーかと思いましたが意外とそうでないのも結構あります。
著者初単行本のようで、コミックゼロエクスとコミックメガプラスに掲載した短編が12話収録されてます。
絵は美少女系ですね。
可愛いヒロインは好感が持て、ラブラブ系にはピッタリだと思います。
「ヘドバンしながらエロ漫画!」さんと
「まんがさんぽ」さんがレビューしてますが、両者が
「エロシーンにおいてしばしばボディバランスやデッサンが怪しくなるのが玉に傷であり、エロのテンションで押し通すにはもうちょっと画の迫力が必要かなと感じます。」「どっちかと言うと好きな絵なんですが…線の乱れが酷く、バランスが崩れること多々ありました。」とコメントしてるようにキャラの作画がちょっと崩れてる箇所が所々見られます。
初単行本なのでその辺は大目に見た方のが良いかもしれませんね。(今は最初から絵が上手い漫画家も多いですが)
今後の画力向上に期待したいです。
しかしHシーンは非常に濃厚に描かれており、エロ描写は評価出来ると思います。
キャラの属性も巨乳お姉さんからメガネッ娘、実妹・義妹・従妹から幼馴染みまで幅広く取り揃えています。
フェチ的にはパイズリシーンが大変オススメ♪
シチュエーションも面白いのが多いんですが、まんがさんぽさんが
「ひでるさん的にはもったいないかなぁ、という感覚です」とコメントしてるように所々凝った設定の割には活かし切れてない部分もありますね。
例えば「俺のコズミック」では
人類初の宇宙空間ファックとかぶっ飛んだ設定を思い付いてるのに、結局ラストでヒロインが宇宙飛行士になるだけとか。
(実際に宇宙空間でHさせて肉体膨張→破裂とか期待しましたw)
「おかしな2人 Buddy Buddy」の男役が生き霊という設定も普通にヒロインとHするだけとか。
(ココは私なら生き霊はヒロインとHさせて、肉体の方は母親とHさせるとかさせるなw)
逆に設定を活かしてるのは巻頭カラーの「ノックは無用」の精液便所的なヒロインや、「お祭りしよ!!!!」のお神輿担ぎながらHとかは良かったと思います。
ストーリーはラブコメが多いんですが、完全にラブコメじゃないのが勿体無いですね。
若干無理矢理Hも混ざってます。
そっちが好きな人には良いんでしょうが、オビで「ラヴ&エロスの世界へ?」と言ってるんだからラブの方をもっと取り上げて欲しかったですね。
購入する人はそちらを求めて買うと思いますし。
ただ、基本凌辱ではないのでご安心を。
「おどされSKIN」では水泳部のヒロインが教師に脅迫されてHさせられるという展開がありますが、最後にはヒロインが主導権を握ってたりとかですので。
まぁ、これは逆に徹底的に被虐的なストーリーにした方が面白いかも知れませんが。
むしろ気になるのはヘドバンさんが
「男性側のデリカシーのない発言をエロ展開の序盤?中盤に登場させることがあり、せっかくのラブラブ感を殺いでいるのも個人的にはマイナス評価です」とコメントしてるように、男性キャラがヒロインをそんなに好きではないような言動があるのが残念ですね。
ラブラブ物なら男性キャラにも気を配って欲しいと思いました。
恋人同士じゃなくてもジャンル的に全て相思相愛にしても良かったと思います。
逆に「Housesitter」のように幼い御主人様に強制Hさせられるというのはシチュエーションとしては◎でしたね。
一番評価が分かれるのはストーリーのオチだと思います。
シチュエーション自体は悪くないのに、オチが弱い話が結構多いです。
ヘドバンさんは
「話の締め方が弱いケースが多く、ラブコメ系でもその他のタイプでも読後の余韻がややスッキリしないのは残念」と、まんがさんぽさんは
「義妹「岐三島晶」ちゃんとの「いいことキタぜ」は、なんだか唐突なラスト部分の意味がよく分かりません」とコメントしてるとおり、意味不明なオチがどうしても目立ちますね。
(「いいことキタぜ」のオチだけど、警察通報する前に義兄の部屋を訪ねて確認しろよ(^^;)
これは作者も分かってるようで、試行錯誤してる様子があとがきから分かります。
如何にも新人の成年漫画家と言った感じですね。
この辺をもう少し改善する事でもっともっと良いお話を作れるようになると思います。
逆にとても良かったストーリーは兄妹近親モノの「恋は青空の下」でしょう。
妹中心で進む切ないラブストーリーですが、読後感もスッキリして良い味出してたと思います。
ヘドバンさんが
「明るく楽しいラブコメに限定せず色々な方向性に是非チャレンジして欲しい作家様だと思います」とコメントしてるように、ラブラブ物だけでなく切ないお話ももっと描いて欲しいと思いました。
その方が変なラストにする必要もないですしね。
総評はヘドバンさんは
「作劇・作画の双方に未だ未成熟な面は認められますが、確かな成長が認められる初単行本でもあり今後にさらなる期待ができる作家様だと思います」と、まんがさんぽさんは
「次に期待、という雰囲気もこの単行本ではあまり感じられなかったです」とコメントしてるようにハッキリと評価が分かれてます。
私は今月のコミックゼロエクスに掲載されてる新作を読んだ上で評価すると、ヘドバンさんと同じで今後に期待出来る漫画家だと思いました。
<総合評価>
ストーリー:★★☆☆☆
絵:★★★☆☆
オリジナリティ:★★★☆☆
萌え:★★★★☆
実用性:★★★☆☆
画力は描けば描くほど上達しますし、ストーリーも方向性を間違えなければ改善出来ると思うのでこれからに期待しても良いと思います。
初単行本を読んで基本的な力は身についてると思いました。
個人的には「Housesitter」のようにオネショタ系なのでそちらを多めに描いて欲しいですねw
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コメント
へどばん
当ブログの拙文を丁寧に説明して頂いてありがとうございました。ひでるさんと並べて頂けるとは思っていなかったのもので(笑。
遅くはなってしまいましたが、ご紹介に御礼申し上げます。
追記;「Housesitter」は僕も大好きです。攻撃的なショタっていいですなぁ。
2009/05/17 URL 編集
0時
初めまして、0時と申します。
コメントありがとうございます。
へどばんさんのブログは成年コミックスを買う際にいつも参考にさせて貰ってます。
レビューが上手なうえ読んで共感する部分も多いのでとてもタメになりますよ。
これからも応援しています。
おねショタのうえメイド(?)とご主人様まで一辺に味わえるのは良いですよね♪
2009/05/17 URL 編集