「ドキッ!」で連載された田中ユタカ大先生の「愛しのかな」第3巻の感想です。
『ずっと昔に死んでしまった幽霊のかなと生きることに絶望した大吉。
本来、出会うはずのないふたりが時の流れから切り離されたようなアパートで
恋に落ち、共に暮らし始める。
そこには幸せな何気ない日常があった・・・
ファンタジック・ラブストーリー感動の完結編!!』名作「愛人[AI-REN]」完結後の連載作としてファンが注目した「愛しのかな」ですが、今巻でついに最終巻となります。
田中ユタカ先生の純愛モノは大好きなので、その一つがもう読めなくなるのはとても寂しいです・・・。
もっともっとかなと大吉君のラブラブを見たかったんですがね?。
せめて最後まで一生懸命楽しもうと思います(^^;
最近は一般誌でも漫画を描いてる田中先生ですが、やっぱりエッチありのラブストーリーこそが先生の本業だと思うんですよね♪
「月とさくらんぼ」「初夜?ヴァージン・ナイト?」「しあわせエッチ」とか神がかってましたが、この「愛しのかな」はまたそれらとは違った感動作でしたよ。
それは恐らく成年コミックでは初の長期連載作となったからだと思います。(一応一般向けだけど)
やっぱり長い間同じ作品を読んでるとキャラに愛着が湧きますもの。
では、かな達の最後の活躍を続きからどうぞ。(
R-15指定)
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ボロボロのアパートで暮らす大吉君とかな。
今日も今日とてラブラブのようですね♪
先生の描くカップルを見てるといつも「恋って良いな?」と思いますよ(^^)
こんな可愛い恋人なら幽霊でも大歓迎です!
しかも触れてエッチまで出来るしね
大吉君との甘?いエッチに思わず甘?い喘ぎ声を上げるかな♪
女の人がイク時に「飛ぶ」という表現がよく使われますが、かなの場合は一味違います。
エッチの最中に本当に飛ぶかな幽霊のかなだから出来る事ですね(^^;
イクと同時に床に叩き落っことされる大吉君が哀れながらも羨ましいですw
かなと激しくエッチしてる最中、大吉君はかなにもう一度生き返って欲しいと願います。
今はこうしてお互い触れる事が出来ますが、いつかかなが消えてしまうんじゃないかと不安なんでしょうね。
かなが生きていれば結婚も出来るし、赤ちゃんを作る事も出来ます。
しかしそれはどう足掻いても叶わない願いなのだと大吉君も理解しているようです。
それでも、かなからしてみれば今この瞬間は生きてる事を同じようなもの。
幽霊になった今も現世に留まり、好きな人と恋し合い愛し合う事が出来るのだから。
皮肉にもかなは死んでしまった事で生きる事の素晴らしさを実感したのです。
うむ、それにしてもかなは可愛い♪
前巻の引きで登場した新キャラの詩子。
今後二人とどのように関わっていくか気になってましたが、どうやら同じくアパートに住み込み始めた模様。
かなが幽霊だと知った詩子ですが、意外にもそういうのを怖がらない性格のようです。
どうやらこのまま、同じアパートの住人として扱うようですね。
最初の頃はかなの姿を見れませんでしたが、明るくかなに挨拶する詩子からは人の良さが伺えますね。
詩子のシャワーサービスがありますが、何かがおかしいです(^^;
心霊現象っぽくなってますねw
どれが本物の詩子の手だか分かりますか?
両胸を揉んでる二つの手はかなのものなのです
かなと仲良くなった事で詩子も姿が見れるようになったようですね。
幽霊になって初めての女友達にかなは浮かれ気味の様子。
一方で詩子も久しぶりに友達が出来て浮かれてるようです。
路上ギタリストの詩子もかつての大吉君のように一度は生きる事を諦め掛けてた模様。
前に「生きてる人の方が怖い」と言ってた事から、彼女も色々と辛い経験をしてるのでしょう。
世間の風は冬の寒空より冷たいけど、自分を応援してくれる人が出来た事でまた頑張ろうと張り切ってる様子が分かります。
鰐淵社長との出会いを切っ掛けに、自分にも家族が居たかも知れないと考えるかな。
生きてる時の記憶は何も覚えてないけど、自分が死んだ事で同じように悲しませてしまったかも知れないと悔みます。
この作品を通して作者が何を言わんとしてるか考えると、それは恐らく「何が何でも生きろ!」と言おうとしてるんだと私は思います。
今がどんなに辛くても、歳老いてお迎えが来るまでがむしゃらに生きろと言おうとしてるんだと思います。
そのような言葉がかなを通して伝わって来ますから。
稲川淳二似の稲川吾朗店長(^^;
オカルト大好きながらもこれまで心霊現象とは全く無縁だった彼ですが、今回なんとかなとデートする事になります!
どうやら普段の生活すら支障を来たしてる店長を見兼ねて、大吉君が幽霊のかなの存在を教えたようです。
店長はかなの姿が見えないので、かなが携帯に文字を打てるのを利用して二人は会話します。
「サンタクロースは実在します」という話は私も聞いた事あります。
目で見えなくても、手で触れられなくても、声が聞こえなくても確かに存在するものってあると私も思います。
かなが生きてる時に合ってたかもしれないと店長は言い、死んでしまった今でもこうしてこの世に存在してくれる事に嬉しいと告げます。
店長の言葉がかなの心に染みたようで、最後は彼女の姿を見れる事が出来た店長です。
いつの間にやら季節は師走の大晦日。
かなは幽霊になって初めての年越しです。
今年は大吉君と一緒にコタツに入りながらTVを見たりそばを食べたりして年を越します。
年明けにはもちろん姫初め
除夜の鐘すら吹き飛ばす勢いで煩悩全開ラブラブのかな達です♪
大吹雪の日には雪山で遭難した男女の如く裸で温め合います
先生のエッチ描写は実用的とは違いますが、その分愛に満ち溢れてるんですよね?。
セリフ一つ、汗一つとっても「好き
」という気持ちが込められてますよ。
最終話の前にコミックス描き下ろしエピソードが追加されてます。
かなが一人で外にお出掛けする話ですが、後半に掛けてテーマである生と死がふんだんに描写されてますね。
死んだ子犬を家に連れて帰る子供やかなの死の瞬間を白と黒のコントラストを使って丁寧に描いてると思います。
さらに最終話で大吉君が自殺者を見つける所とか、死に対する孤独感が強く現れてますよ。
かなの正体についてはドコの誰なのか、どんな人生を送ったのか、何故自ら命を断ったのかは明かされてません。
最終的にかなは成仏する事も消滅する事もなく、これまでと同じように大吉君と一緒に居る事になります。
生きる事と死ぬ事は一人の人間である限り常に関わっていくものですが、それを超越した想いがこの世には確かにあるという事を作品を通して教えられたような気がします。
「この世界はそんなに悪くないかも知れない」と思えるような大切な存在を私も見つけたいですね。
田中ユタカ先生の漫画を読むといつも人を好きになる事への素晴らしさを教えられます。
打算も妥協も無く、ただ命懸けで愛する事こそが人間の本質なのかも知れません。
世の中辛い事は多いですが、私も生きる事への執着を捨てずにもっともっと足掻いてみようと思います。
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コメント
北斗超一郎
『境界のRINNE』は怖い漫画かと思ったら、ギャグ漫画でした。「鬼○郎の妖怪ポ○トみたい」とゆう台詞があったり、「歌川ミソラ」を「歌川ドレミ」と間違えたり(笑)。むしろ生半可に怖い漫画より、ギャグの方が楽しめます。私はつのだじろう先生の漫画を愛読しているので、そう簡単に怖がったりしませんから。
2009/10/28 URL 編集
0時
高橋留美子先生の新作、よっぽど期待されてるようです。
犬夜叉とは違いバトルメインではないようですね。
らんまに近くギャグ路線で行くのかも知れません。
2009/11/01 URL 編集
yuri
ありがとうごあいます!
すごくこちらのページで感動しました。
私もユタカ先生の作品を読むと
人恋しくなる感じがします。
なかなかないですよね、そういうマンガ!
ありがとうございました
2011/05/07 URL 編集