コミックビーム連載中のヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」第2巻の感想です。
漫画大賞2010を受賞した作品という事で第1巻を購入しましたが、「なるほど、凄く斬新で面白い漫画だ!」という印象受けた覚えがあります。
古代ローマと現代日本の風呂文化を交流させるとは誰も思い付きませんよ。
浴場設計技師のルシウスがお風呂や水の中で溺れると現代にタイムスリップし、そこで学んだ風呂知識を古代に持ち帰って活かすというテンプレが実に分かり易くて面白いです。
古代ローマの風呂事情も知る事が出来、今の日本に負けず劣らずお風呂好きだった事が分かりますよ。
第1巻では日本の銭湯で定番の富士山絵やフルーツ牛乳を真似したり、温泉玉子やシャワーやシャンプーハットなど様々な物を古代ローマで再現して一躍脚光を浴びたルシウス。
果たして今巻はどんな技術を持ち帰るのか?
感想は続きからどうぞ。
皇帝ハドリアヌスの命により戦地での浴場設計に赴いていたルシウスですが、その間に奥さんに逃げられるという悲惨な事態に陥ってしまいます(^^;
というのも二人の間に中々子供が出来ず、その事で度々喧嘩をしていた模様。
そもそも子供を作る以前にルシウスは勃起不全になっていたようで、挙句の果てにルシウスが皇帝の愛人になったという噂を知って愛想を尽かしてしまったようです。
激しく落ち込んでるルシウスを見て親友のマルクスは女祭司に勃起不全を治して貰おうと誘い、湯船に無理矢理浸かされたルシウスは溺れてまたも現代へタイムスリップしてしまいます。
今回ルシウスが来たのはなんと男根信仰のお祭り真っ最中の村でした!
日本の伝統的なお祭りですねwww
ひょんな事から神様として崇められたルシウスはそこで子宝に恵まれぬ若妻と出逢います。
そこで若妻は巨大な男根に跨り、ルシウスに子宝を懇願しますよ。
何をやってるかさっぱりなルシウスですが、日本の若い女性のような女が当然古代ローマに居る筈も無く、特有の恥じらいを持つ仕草に思わず性的興奮を覚えたようです。
これによりルシウスの不能も解消、再び古代ローマに戻って復縁をすべく奥さんの実家に向かいます。
しかし時既に遅く、奥さんは再婚していて子宝を授かっていたのでした。
折角勃起可能になったのに憐れ過ぎるわ?(^^;
家庭を失ったルシウスはより一層仕事に励むようになり、様々な悩みを抱えるローマの浴場に救いの手を差し伸べますよ。
マナーの悪い外人に困ってる浴場を救う方法を考えてると、また現代日本へやって来てしまうルシウス。
そこでもマナーの悪い外人に出逢い、正しい入浴方法を指導しようと注意します。
しかし当然言葉が通じる筈も無く、喧嘩になって挙句の果てに本格的な戦闘をしようとするルシウスです。
平和な現代とは違い古代ローマで生きる人間だけあって彼も戦闘の心得を持ってるようですね。
決着が付かぬまま両者とも疲れ果てた時、ルシウスは壁に描かれた入浴案内のイラストを見つけます。
これを外人に見せるとすぐに理解してくれ、「これだ!」と感じたルシウスは古代ローマに戻って同じ事を実行します。
その考えは見事成功し、文化が違う外人でもローマの入浴方法を理解して無事一件落着するのでした。
老いから自分の死期を悟った皇帝ハドリアヌスは再びルシウスを呼び付け、次期皇帝のケイオニウスを紹介します。
そこでハドリアヌスは次期皇帝として民衆から支持を得る為に、歴史に残る大浴場を建設する事を命じます。
しかしこのケイオニウスはかなりの好色家のようで、それを知ったルシウスは皇帝に元気を取り戻して貰って末永く治世を行ってお貰おうと考えます。
そんな時にタイムスリップした場所は、なんとワニバナナ園でした!
静岡の熱川か(^^;
突然ワニの檻に放り出されたら恐怖だろうな?。
ワニを見て皇帝がナイル川に並々ならぬ思い入れを持ってる事を思い出したルシウスは、南国を再現してるバナナ園の技術を持ち帰ろうとしますよ。
さらにルシウスはそこで食べたバナナの味に驚愕します。
バナナの甘さはフルーツの中でも別格ですから当然でしょう。
皇帝の為にバナナの種を持ち帰り、早速栽培を始めるルシウスです。
ナイル風浴場のお陰で皇帝は元気を取り戻しますが、残念ながらバナナの苗はセックル中のケイオニウスに押し潰されてましたよ(^^;
そして今度は大浴場のアイディアを求めて再び現代へ跳びます。
そこでルシウスが目にしたのは温水プールの巨大スライダーでした。
当然古代ローマにこんなレジャー施設は無く、見よう見真似で滑ってみてルシウスはその面白さにまたも驚愕します。
これを作れば子供達に喜んで貰え市民の支持を得られると思ったルシウスは古代ローマにスライダーを作りますよ。
しかしいざ作ってみればむしろ大人達が夢中になってしまい、ケイオニウスも童心に帰って遊んでました。
やっぱりこういう新しくて楽しいのは今も昔も大人が先に夢中になるようですね(^^;
ルシウスが次々と新しい浴場を作って民衆に支持される一方、街の小さな浴場はお客を取られて閑古鳥が鳴いてます。
それに経営者達は当然腹を立て、ルシウスを呼んで責め立てますよ。
初心を忘れてしまった事にルシウスも反省し、寂れた個人浴場を盛り返す為に一働きする事になります。
次にルシウスがタイムスリップした先は同じく寂れた日本の銭湯でした。
しかしそこはアイディアでお客を招いており、組合でスタンプラリーを開いて景品を用意してる事を知ります。
言葉は通じてないのに的確に見抜く所がルシウスの凄い所ですよね。
さらにそこで飲んだラムネにまたも驚愕した模様。
炭酸飲料を飲んだ事が無いから当然でしょう。
容器を持ち帰る事に成功したルシウスはガラス職人に同じ物を作るよう要求します。
個人浴場の方もスタンプラリーのお陰で再び活気を取り戻したようですね。
そんなこんなで色んな所から支持を得て有名になったルシウスですが、有名になり過ぎて今度は命を狙われる破目になりますよ(^^;
第2巻も奇抜なアイディアを古代ローマに持ち込むストーリーが面白かったです。
テンプレ通り過ぎると言われればそれまでですが、古代ローマのお風呂問題を現代日本に繋げて解決するのがこの漫画の醍醐味なんだと思います。
外人のお風呂マナーは作者の体験談も踏まえていて実に分かり易かったですね。
あとスライダーも。
チン○祭りの若妻が結構エロく描かれていて勃起したルシウスの気持ちも納得というものですw
現代日本の飲食物も多く食してるルシウスですが、古代ローマ人にしてみれば何もかもがこの世のものとは思えぬ美味と感じるでしょうね。
凄いのはそれを古代ローマで再現しようとするルシウスの追及心ですよ。
それがあるからこそ問題に合った場所へ彼を連れて行くんだと思います。
- 関連記事
-
コメント
NAKATA
2010/09/26 URL 編集