既刊本レビュー。
今回はガンガンJOKER連載中の藤原ここあ「妖狐×僕SS」第6巻の感想です。
生まれ変わった後も双熾と恋人になったものの記憶が戻るにつれて果たして今の関係が正しいのか疑問に思うようになる凛々蝶。
そして完全に記憶を取り戻した時、今の双熾と昔の双熾との決定的な違いを知る事になります。
記憶が無いからこそ悩み、記憶があるからこそ苦しむ先祖返り達の切ない恋と仲間との友情が美しく描かれていますよ。
感想は続きからどうぞ。
今巻からあらすじと共に登場人物欄が追加されています。
これを読めば第一章と第二章とで誰がどう生まれ変わったかが一目で分かるので良いですね。
唯一生き残った連勝も含めて皆容姿が微妙に変わってるのが特徴です。
渡狸は今巻から登場します。
第一章で不良を気取っていた渡狸ですが生まれ変わった後もそれは変わってない模様。
ただし今回は中学2年生という幼さだから厨二病にしか見えません(^^;
舎弟も小学生だし情けないったらありゃしないですねw
SSはカルタが勤めていますが年齢差がある為完全に子供扱いなのが渡狸は気に入らない様子。
恋心を抱いていても年上のお姉さんでおっぱいも大きい為恥ずかしがってついつい意地悪な態度を取ってしまってましたよ。
ちなみに二章では双熾に憧れており、残夏や蜻蛉とはほとんど接点が無い為親しくは無いようです。
記憶がある者としては前世で仲良かった相手に無視されるのは相当辛いでしょうね。
カルタも前世でのように渡狸と仲良くしたいと思ってるようですが、如何せん向こうは思春期真っ只中の中2男子ですから女子と仲良くしろなんて無理な話。
逆に過保護なカルタに渡狸が怒って冷たい態度を取ってしまいます。
もっともそれは前世での記憶が僅かに残ってるからで、前の自分と今の自分との差に愕然として情けなく感じてるからなんでしょうがね。
そんな中でカルタが中々帰って来なくて不安になり、渡狸が心配して探しに行こうとします。
きっと前世でカルタが百鬼夜行に連れて行かれて帰って来なかった事、探しに行く事すら出来ず無力感を感じていた昔の自分の気持ちを思い出してしまったのでしょう。
だからこそ渡狸は人一倍カルタの身を案じており、それを残夏は見抜いたんだと思います。
すぐにカルタは見つかりますがどうやら冷たい態度を取られた事に拗ねてる様子。
でも渡狸が無意識ながらも前世で自分と約束してくれたセリフを言ってくれた為大泣きして喜んでましたよ。
第一章のタイムカプセル回でのちょっとしたセリフもしっかり回収するんだからファンとして嬉しいですよね。
凛々蝶達以外では思紋とクロエも転生しています。
クロエは恐らく百鬼夜行に巻き込まれたんでしょうが、思紋は年齢が年齢だっただけに寿命で亡くなった可能性が高そうですね。
二人とも幼い少女に生まれ変わってて凄く可愛いですよ♪
他には童辺あゆむとかも転生したようですが河住丈太郎は結局生まれ変わったのかな?
住人交流会で海水浴にやって来た凛々蝶達。
皆で楽しく遊んだり泳いだりバーベキューをしたりと楽しい一週間を過ごします。
凛々蝶とちのちゃんの水着姿が眩しいですね
生憎とカルタの水着はほとんど描かれてないけど(^^;
ちなみにちのちゃんのSS・蛙江は隠密だそうで常に身を隠して陰から彼女を見守ってる模様。
ちのちゃんですら顔をほとんど見た事無いというから今後も出番は無さそうですねw
凛々蝶のセクシービキニサービス残夏の思い付きで普段から表情を余り変えない双熾の顔を崩す遊びを始める凛々蝶達。
色んな方法を試してみますが双熾は涼しい顔ばかりで全く気にも留めてないから凛々蝶も段々意地になります。
意地悪してワガママ言ってみたりもしますが双熾にとっては全てが御褒美になってしまうから仕方ありませんね(^^;
逆に可愛く甘えてみても単純に喜ばせてしまうだけなので中々の難題と言えます。
ちのちゃんのおっぱい!おっぱい!( ゚∀゚)o彡゚双熾を誘惑しようと胸を寄せて谷間を見せつけるちのちゃんがエロいですね
もっとも双熾は凛々蝶以外には無関心なので一瞥してくれすらしませんでしたが(^^;
双熾にとっては凛々蝶以外の存在はどうでも良いと思ってるのかもしれません。
そこで凛々蝶は双熾を名前で読んでみる作戦を取ります。
するとそれが効果覿面で双熾を興奮させて悶絶させる事が出来ましたよ。
もっともその頃には残夏もちのちゃんも飽きて他の遊びをしてましたけどねw
楽しい海旅行も終わろうとした頃、ここで蜻蛉が独自に動いて凛々蝶に真実を告げてしまいます。
今の双熾との関係を偽りだと指摘され、前の双熾の面影を見てるだけだと痛い所を突かれてしまう凛々蝶。
自分が愛した双熾は死んだとハッキリ告げられ混乱する中でさらに驚くべきものを見てしまいますよ。
蜻蛉のメガネが外れて素顔が露わになると、なんと双熾と瓜二つだったから脳裏に前世の記憶がフラッシュバックしてしまいます。
それにショックを受けた凛々蝶はそのまま倒れて気を失い、病院に運ばれて前世の記憶の狭間を彷徨う事になります。
それは懐かしい夢でした。
朝起きてドアを開けるといつものように双熾が待っており、ラウンジに降りると皆が凛々蝶を出迎えてくれます。
野ばらは相変わらずメニアックで凛々蝶の絶対領域にハァハァ言ってますし、渡狸とカルタは仲良しで初々しいから微笑ましいです。
双熾はちょっと甘やかすとすぐ抱き付いてクンカクンカしてくるし、残夏は全てを見透かしたうえで剽軽な態度を取るし、連勝は気怠そうに怠惰な生活を送るから懐かしい事この上ありません。
こんな幸せな日々がずっと続けば良かったのにと思ってしまうのも無理はないでしょう・・・。
しかしそれは所詮夢・・・、現実は既に23年もの月日が流れてしまっています。
入院中に凛々蝶と連勝は袖引き狢の見せる夢に囚われ、前世での幸せな日常を追体験していた模様。
でもこれはやっぱり幻だと気付き、凛々蝶は双熾が死んだ事を認めて過去に決別を告げます。
これにより夢から脱出する凛々蝶ですが、次に袖引き狢はなんと双熾に化けて凛々蝶を襲うから酷いですね。
偽者だと分かっていても双熾の死んだ瞬間を思い出して手が出せずピンチに陥る凛々蝶です。
そこを助けてくれたのはなんと野ばらとカルタでした。
凛々蝶が記憶を取り戻したと聞いて野ばらも駆け付けてくれたようです。
野ばらにしてみてもようやく凛々蝶と再会出来た訳ですから嬉しかったでしょうね。
そしてそれ以上に凛々蝶に自分の事を思い出して貰えてカルタは喜びます。
こちらはずっと傍に居ながらも話し掛ける事すら出来なかった訳ですから相当辛かったでしょう。
凛々蝶も親友との再会に涙し、これで完全に記憶を取り戻す事となりました。
最後のけじめとして双熾に化けた袖引き狢を自ら倒し、凛々蝶は再び残酷な現実へと帰って行きます。
その後、凛々蝶達は前世の双熾が眠るお墓へお参りに行きます。
ちなみにそこには前世だけでなくそれ以前の双熾の肉体も眠っている模様。
当然凛々蝶達のお墓も同じようで、先祖返りが何度も転生を繰り返してる事の証明になります。
墓前にも関わらず凛々蝶のパンツをお供えしたりとふざけ合う残夏達がウケますね(^^;
妖館に帰った後凛々蝶は双熾と最後のデートをします。
前世で果たせなかったコーヒーを淹れるという約束もここでようやく果たせました。
そしてデートの終わりに凛々蝶は双熾との仮初めの恋人関係を解消します。
どんなに前世の双熾に似てても今の双熾は彼とは違うと感じたのでしょう。
前の双熾との幸せな想い出は前世の彼とだけのものだと凛々蝶は思い至ったようです。
また今度こそ皆を守ると決意し、凛々蝶は双熾と別れて仲間達と共に戦うと決めた事が分かります。
もっとも双熾がそれに納得するかは不明ですがね。
その頃渡狸の許にはなんと生まれ変わった犬神命が現れます。
今度は渡狸の友達になって接触し、また百鬼夜行を起こそうと企んでるようです。
渡狸は早速良いように扱き使われてましたよ(^^;
ずっと記憶を取り戻さない方が凛々蝶は幸せだったかもしれませんがそれで納得する彼女じゃないでしょうね。
今後は果たせなかった前世の双熾の仇を打つ為再び犬神命と戦う事になると思います。
それでまた死ぬ可能性が高いんだろうなぁ・・・。
双熾はまだ何か隠してるようなのでどんな秘密を抱えてるか気になります。
まぁ恐らくそれは凛々蝶達にとって好ましい内容ではないでしょうね。
もし私が双熾だったらかつての仲間全員売ってでも凛々蝶との幸せな未来を選ぶでしょうから(^^;
これもシリアスとコメディの温度差が段々激しくなって来ましたが緊迫した展開の合間にでも少しは笑える面白いネタを仕込んでくれると嬉しいです。
もちろんサービスシーンもね♪
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